ルオーと海南鶏飯 @汐留



行ってきた。


油彩の立体感ってすごい。近くへ寄ると、全体が分からなくなるほど一筆の力強さを感じるのに、遠くへ離れると、構図として均整のとれた風景画である。ただ、聖書のことをもっと理解してから鑑賞すれば、彼の作品をより楽しめたのではないかなあと感じた。どちらにせよ、作風や歴史的文脈なんてものは、僕には分からない。


なぜか考えたのは、孤独な人間の故郷愛の強さのこと。心の中にある故郷への思いというのは、万国・全時代共通の人間が孤独を感じた時に拠り所とするものなのかもしれない。人によっては、それはむくむくと心の中で美化されて、肥大していく。だからこそ、久しぶりに帰った故郷の風景が変わり果てていると、どこか支えを失ったような寂しさを感じてしまう。何も、人が死んだわけでもないのにね。

ルオーが描写した風景も、彼自らの生活していた場所が切り取られていることが多いらしい。モデルとされたであろう場所と彼の作品が同じもののように見えないのは、彼の見た「故郷」なのか。


7月3日(日)迄だそうです@汐留ミュージアム。詳細はこちら


そして、こんなニュースも↓

汐留ミュージアムを次世代照明化 LED照明と有機EL照明(試作品)を設置(asahi.com)

この企画展に合わせて導入された模様。絵画展示に於ける照明の役割というのは、作品の見え方を左右するという意味でとても重要な要素だと素人ながらに思うのだけれど、LEDは白熱灯より色が鮮明に見えるんだそうで。


帰りには、近頃はまっているシンガポール料理、海南鶏飯を食べた。自分の大好物である「蒸し鶏」+「パラパラごはん」のコンボはやはり美味。他、食べた大根もちも美味しく頂いて、シンガポール料理きたでこれは。